スーパーフードには様々な種類がありますが、その中でも近年最も注目されているモリンガをご存知ですか?
この記事ではそんな究極のスーパーフードと呼ばれているモリンガについて紹介していきます。モリンガはスーパーフードとして非常に優秀ですが、妊婦の方は摂取の際に気をつけたほうがよいとされています。
その他にも「そもそもスーパーフードとは?」という点や、「モリンガに対する厚生労働省からの注意喚起」なども合わせて紹介していきますので、ぜひこの記事を読んでモリンガについて学習し、効率よく摂取していただければと思います。
スーパーフードの基礎概要
スーパーフードと聞くと海外製で値段も高く、日常にはとても取り入れられないという印象をもっている方も多いのではないでしょうか。
実際は聞いたことのあるようなものばかりであり、健康面で良い影響を及ぼした食歴が長いものがスーパーフードに当たります。
発祥自体はアメリカですが、日本にも一般社団法人 日本スーパーフード協会という団体が設立されているほど本格的な存在です。
スーパーフードとは?
上述した日本スーパーフード協会では、スーパーフードは次のように定義されています。
- 栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。
- あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
- 一般的な食品とサプリメントの中間に来るような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ。
上記のようにスーパーフードには、こういう食材・食品がスーパーフードであるという定義があるわけではなく、様々な食材・食品が、スーパーフードになりうると言えるでしょう。
冒頭でも触れたとおり、スーパーフードでは食歴が重要視されており、「食歴」が長く、何世紀にもわたって人々の健康に寄与してきた食品であるかが重要です。
その食材によって人体に及ぼす影響にどのような種類があるのかがある程度わかっているものがスーパーフードに当てはまります。
スーパーフードのメリットとは?
スーパーフードにはこれといったデメリットは特になく、カロリーや過剰摂取などダイエットにおけるタブーを侵さないかぎり積極的に取り入れるべきものとなります。
スーパーフードのメリットは、栄養素が高くダイエットや美容に最適という点です。
もともとアメリカで流行したスーパーフードは当初海外セレブが積極的に取り入れていた事が起源。
次第に、世界的に健康を意識して何らかの行動を取る人が、増加したことにより、スーパーフードのような手軽で栄養素が豊富なものが徐々に一般人に普及していったのです。
よってスーパーフードはサプリ感覚で食品単体を摂取できたり、料理に少し加えて摂るだけで効果が出たりする手軽さが主なメリットとして挙げられるでしょう。
スーパーフードを摂取する際の注意事項
何事にも程度をわきまえることが非常に重要で、スーパーフードも例外ではありません。
特に栄養素に関しては摂取量よりもバランスがなによりも重要で、一つの栄養素だけ飛び抜けて摂取していてはあまり効果が見込めないだけでなく、体に害を及ぼす可能性もあります。
例えば後のランキングで紹介するチアシードですが、過剰に摂取すると胃腸に危険な影響を及ぼす可能性があります。
原因としてはこの食材の特徴で、水分によって膨張するという特性が影響し、過剰に摂取するとお腹の中で膨張して痛みを伴います。
これから紹介する食材すべてに言えることですが、極端な食べ方さえしなければどの食品も健全な健康食品であることは立証されています。
「これさえ摂取すれば」というダイエット情報を鵜呑みにせず、バランスの取れた食生活を心がけましょう。
スーパーフードはなぜダイエットに人気なのか
自炊を心がけたとき、栄養にも気を使いたいところですがどうしても栄養素をしっかりと摂取するとカロリーも増えてしまい、結果ダイエットの結果につながらなかったという経験はありませんか?
そんな時に普段の食生活にプラスして取り入れたいものこそスーパーフードです。
この章ではなぜスーパーフードがダイエットに最適なのかについて解説していきます。
栄養価が高く、カロリーが低い
栄養に注力して食材を選択していると、不足分の栄養を補おうとして結果糖質や脂質を必要以上に摂取してしまいがち。
しかし、スーパーフードは高栄養価・低カロリーという取り入れやすい食材です。
例えばダイエットにおすすめな「デーツ」ですが、100g摂取したときのカロリーは266kcal。1つの実でも20gなので手軽に摂取できますし、その脂質はなんと0.2gとなります。
罪悪感なく摂取できて、加えて脂質量が少ないというのもスーパーフードの魅力の1つと言えるでしょう。
GI値が低い
ダイエット時に糖質を摂取するときはお米よりもパスタが良いという話は有名ですが、その理由を御存知でしょうか。
これは「炭水化物」自体はどちらも同じ程度ですが、炭水化物内に含まれる食物繊維の割合がパスタの方が高いためです。
食物繊維が高いと、糖質が体に吸収されるスピードが穏やかになり、血糖値の上昇スピード(GI値)が低下します。血糖値が急上昇すると肥満の原因となるインシュリンが分泌されやすくなるので注意が必要です。
スーパーフードの多くはこの食物繊維含有率が高く、GI値が低いので糖質を罪悪感なく摂取できます。
GI値とは何?わかりやすい記事はこちら
ダイエットに最適な栄養素を含んでいる
スーパーフードには様々な栄養素を含んでいます。
それぞれの食材による効果については後ほど紹介するランキングで紹介しますが、栄養素というのは人体に多大な影響を及ぼすという例を紹介します。
カルシウム、ビタミンB、亜鉛を摂取すると、苛立ちを沈めてストレス緩和に繋がります。
ダイエット中は食べたいものを我慢する機会が多くなるためストレスを感じやすい状態になりがち。
そういった状態は結果的に暴飲暴食につながってしまう場合もあるため、ストレスを緩和してくれる栄養素は非常に重要です。
また、マグネシウムや食物繊維を摂取すると便通が良くなります。便通がよくなると体内の老廃物を効率よく排出できるので、デトックス効果が見込まれます。
ビタミンB2や亜鉛を摂取すると、糖質の代謝を促進する効果が見込まれます。
スーパーフード自体は低糖質なものが少なく、甘味が強いものも多くあります。そんなときに亜鉛などを摂取すると糖質の代謝が促進することに加えて免疫力の低下も防ぐことができます。
モリンガについて
スーパーフードとして、もしくは木の種類として"モリンガ"という名前をご存知でしょうか。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、インドをはじめ南アジアの地域、アフリカ・南米の原産の木です。
最近では木の名称よりもスーパーフードとして名高く、名前だけは聞いたことはあるという方もいるかも知れませんが、まだ口にしたことがないという方向けに、モリンガの概要とその高い栄養価・効果効能について紹介していきます。
奇跡の木と呼ばれるモリンガとは?
モリンガはワサビノキ科の植物であり、フィリピン等ではカムンガイ・マルンガイと呼ばれている木の名称です。
高栄養価なスーパーフードとして注目を集めているモリンガですが、健康に良い素材であることは原産地であるインド・南アジア・南米で昔から認められてきました。
葉をすりつぶしてお湯に溶かし、お茶として飲んだり鞘を食べたりと様々な手法で種から根まで食されてきた歴史があります。
その中でも特にモリンガの生育地域であるインドでは食材として食べられている他、伝統医学にて「モリンガには300もの薬効がある」とされており、紀元前から幅広く利用されていた歴史まで存在しており、モリンガはその利用できる幅にも定評があります。
モリンガが究極のスーパーフードと呼ばれる理由
モリンガには90種類以上の栄養素が含まれており、それに加えて46種類以上の抗酸化物質を持っていることが最大の特徴といえるでしょう。
その栄養の豊富さが注目を集めてすでにアメリカでは、スーパーマーケットでモリンガの加工品が販売されています。
少し前まではモリンガから作成したお茶の葉として販売されていましたが、近年では粉末状のモリンガ自体が販売されていることから、その多様性が伺えます。
モリンガの効果・効能について
とにかく栄養素の高さが話題になるモリンガですが、この章ではそんな栄養素にスポットを当てて具体的な効果・効能について紹介していきます。
モリンガの効果・効能① | 食物繊維・クロロフィル
今や市販されている粉末状のモリンガの3割以上が食物繊維です。
食物繊維が豊富に含まれていると、糖質が体に吸収されるスピードが穏やかになることに加えて、便秘の改善にも繋がります。
また、モリンガはクロロフィルも多く含んでいます。
クロロフィルは葉緑素と呼ばれる色素の一種ですが、余分なものを体外に排出するという性質があり、これがデトックス効果に繋がります。
健康食品の代名詞と呼べる青汁や大麦若葉と比較しても1.5倍程このクロロフィルが含まれています。
モリンガの効果・効能② | ミネラル
現代人に不足しがちな栄養素としてはミネラル・ビタミンがよく挙げられます。
しかし、モリンガにはミネラル・ビタミンが豊富に含まれています。
ミネラルが不足し、ミネラルバランスが崩れてしまうと疲労が蓄積しやすい、風邪を引きやすいなど様々な悪影響を及ぼす事が判明しており、「体の調子が悪い」と感じる主な原因のほとんどがこれに当たります。
モリンガの効果・効能③ | アミノ酸
アミノ酸はスタミナアップ・ダイエット・スキンケア・健脳効果・免疫力アップなど人間のエネルギーの根本を支える栄養素です。
モリンガにはアミノ酸の中でも体内で合成できない9種類の「必須アミノ酸」と、体内で合成できる「非必須アミノ酸」の双方を合わせて18種類を含んでいます。
アミノ酸とは?詳しい解説記事はこちら
モリンガの効果・効能④ | フィトケミカル
植物が自ら守ろうとして出す物質と言われる「フィトケミカル」をモリンガは豊富に含んでいます。そんなフィトケミカルの中でも強い抗酸化作用・水溶性ですぐに排泄されるという特徴を持つ栄養素がポリフェノールです。
モリンガでは、1食スプーン1杯あたり56mgのポリフェノールが摂取できます。
ポリフェノールが豊富な食品というと、赤ワインやコーヒー、カカオなどが注目されますが、モリンガは、ノンカフェインであり、カロリーも控えられるので、毎日気軽にポリフェノールを摂取することが可能です。
また、同様に豊富に含まれているのが、こちらも近年注目されているGABAです。
リラックス効果をもたらすGABAは、多くのストレスを抱える私たち現代人の注目の成分ですが、発芽玄米に含まれるGABAの量は、100gあたり4gでお茶碗1杯あたり3g程度。
しかしモリンガの場合1食スプーン1杯で3.34gのGABAを摂取することが可能なので、炭水化物をへらすダイエットをしている方でも気軽に摂取できます。
モリンガはどうやって食べる?
モリンガは一般的に粉末状で市販されており、お茶として飲むのがおすすめです。他にも料理に混ぜたり、マフィンやクッキーに混ぜたりして使用することもできるでしょう。
上記のようなお茶やお菓子への利用以前にモリンガの味が苦手だという方はサプリで摂取することも可能。
しかし、厚生労働省からモリンガの葉は妊婦への影響が大きいという報告もあることから、注意して摂取してみましょう。
まとめ
ダイエットの味方であり、究極のスーパーフードと呼ばれているモリンガの基礎概要、効能について説明しました。
スーパーフードには様々な栄養素を手軽に摂取できますが、それに応じてバランスを考えることも重要です。もちろんモリンガも同様ですが、幅広い栄養素を多大に含んでいることから、過剰摂取を避けさえすれば普段の少生活にぜひ取り入れてほしいスーパーフードでしょう。
しかし、モリンガは厚生労働省より、「モリンガの葉の抽出物を妊娠ラットに対し高用量を経口投与したところ、流産がみられた」との注意喚起が出ています。
妊娠している方、もしくは可能性のある方は特に十分注意してください。